シミで受診された患者さんには、実際の診療で「面と向かってはいえない・言葉ではなかなか語れない」ことも、アンケートで聞き取るようにしています。みなさんの、シミへの思いは実にさまざまで、また治療に対する強い目的意識も感じられます。悩んでいる人や、これから治療を始めようと思っている人たちに参考にしていただければと思います。
シミの色や広がり方、患者さん自身の印象はさまざまで、シミの悩みはそれぞれにとても深刻です。でも、鏡の前で悩んでいるだけでは、シミは治りません。それどころか、悩みがストレスとなって悪化することにもつながります。
まずは肝斑かどうかをチェック(肝斑シンプルチェックはコチラ)し、早めの取り組みが大切です。シミは複数の種類が混在して分かりにくい場合もありますので、自分で判断できないときは、専門医を受診しましょう。
時には患者さん以上に素顔をよく見ているご家族からシミを指摘され、大きなショックを受けた方もいましたが、それが受診に踏み切った理由でもあったようです。受診を決意するタイミングもきっかけも、悩み同様、人それぞれなのです。
肝斑と診断されたら、実際に内服薬による治療を始めていただきます。用法・用量を守り、のみ続けることが大切です。携帯専用の袋を用意するなど、のみ忘れを防ぐための工夫をするといいでしょう。
顔色が明るくなった、透明感が出てきたように感じるなど、顔全体の印象が変わったと感じる方や、薄化粧ができるようになって化粧崩れの心配が少なくなった、コンシーラーが必要なくなったなど、鏡の前で変化を実感する女性も多いようです。
さらに、正面を見て歩けるようになった、人と会うのが苦にならなくなった、というように、日常生活の意識の変化につながっているコメントもありました。
アンケートには、シミ・肝斑に悩む患者さんが、治療効果とともに気持ちも徐々に変化し、前向きなコメントを寄せてくれるケースが多々あります。
こうした患者さんの変化は、私たち医師のやりがいにもつながっています。