肝斑(かんぱん)は、30~40歳代で発症するケースが多く、また妊娠中にできやすいこと、あるいは月経不順や経口避妊薬(ピル)の服用がきっかけで発症または症状が悪化するというケースが少なくありません。さらに、50歳代後半以降には、症状が軽くなったり消えてしまったりする場合もあります。また高齢になってからの発症は極めて少ないといわれています。
こうしたことから、肝斑は女性ホルモンのバランスが影響しているシミとされています。加齢とともに増えていく日光黒子(老人性色素斑)など、ほかのシミと大きく異なるポイントです。女性ホルモンの分泌がもっとも盛んな30~40歳代が、いわば「肝斑世代」といっていいでしょう。
ちなみに、肝斑の発症と女性ホルモンはこのように密接な関係があると考えられますが、その肝斑の治療に用いられるトラネキサム酸は、女性ホルモンに直接影響を与える成分ではありません。