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仕事を知る

プロジェクトストーリー1

  • 土合 2017年入社 ブランドマネジャー

  • 下坂 2020年入社 研究

  • 小畑 2021年入社 OTC-MR

EPISODE 01 想い 生活者のニーズに応えたい

ブランドのアイデンティティである速効性を追求

土合

ロキソニンSシリーズは、解熱鎮痛薬と外用鎮痛消炎薬の2つのカテゴリーにまたがって展開する、いわば「痛みのトータルケア」ブランドであり、発売当初から「痛みで悩む一人でも多くの生活者のQOLに貢献する」ことを共通のブランドミッションとして掲げています。内服薬のシリーズに関しては、頭痛や生理痛、歯痛などの日常生活の痛みのお悩みに対し、高い効果感だけではなく、胃への負担の少なさや服用のしやすさなど、利便性を追求した製品開発を続けてきました。ロキソニンSプラスは胃に優しい成分を加え、ロキソニンSプレミアムは頭痛への効き目を追求し鎮痛補助成分を2種類配合するなど、製品ごとに明確な特長を持つことによりブランド全体の価値向上を実現しています。
2021年に発売したロキソニンSクイックは、ブランドのアイデンティティである速効性をさらに追求した製品です。生活者の解熱鎮痛薬に対するニーズを把握するために毎年実施している実態調査では、常に「速効性」「効き目」「胃への負担の少なさ(副作用の少なさ)」が上位を占めています。「速効性」はロキソニン内服薬シリーズ共通の強みですが、ロキソニンSクイックは独自の製剤技術を採用することで、服用後の錠剤の崩壊性を高め、シリーズ内で最も錠剤の崩壊時間が短い点を新しい価値として付与しています。2021年はロキソニンSが発売されて10周年にあたることから、節目のタイミングでロキソニンSクイックを発売できたことをとてもうれしく感じております。

私がブランドマネジャーとして担当した業務の中には、パッケージや広告戦略などがあります。パッケージについては記載する文言や速効感を与えるための細かい装飾を詰めていきました。ロゴのLにスピード感を強調するための効果線を入れたのは、視覚的にわかりやすいと好評で、自分でも気に入っています。その一方で、薬事規制によりダイレクトに訴求できないポイントもあり、広告やTV-CMのクリエイティブのキャッチコピーも慎重に検討を重ねました。表現やデザインを工夫して、ロキソニンSクイックの世界観をトータルで伝えられるようにしたことが最も困難なチャレンジでした。
ロキソニンSクイックは、私がブランドマネジャーになって初めて世に送り出した新製品です。パッケージデザインで先進感を打ち出し、包材のおくすりシートを防湿のため両面アルミ箔にするなど、新たなチャレンジもありましたが、ブランドのアイデンティティである速効性を体現した製品であり、広告プロモーションを含めて満足のいくものになったと自負しています。

EPISODE 02 挑む 想いを実現するために

新技術の開発で崩壊時間の短縮に成功

下坂

私は新製品を世の中に送り出すために必要な製剤化を担当しています。薬の中の有効成分が求められた効果を適切に発揮できる状態で、製品を購入したお客様に届くように錠剤の形状や成分について検討するのが仕事です。
ロキソニン内服薬シリーズの解熱鎮痛成分であるロキソプロフェンナトリウム水和物は、もともと速く溶けるという特長を持っています。しかし、原薬の特性上、錠剤の形にしてから水に触れると、錠剤の外側がゲル状になって中まで水が通らないため、錠剤が崩壊しにくくなるという課題がありました。その一方で、崩壊しやすい構造の錠剤に設計すると吸湿し過ぎて、薬剤としての品質を保てなくなってしまいます。課題を一つ解決すると、別の課題が生じてしまう。そのバランスをとる難しさが、製剤研究の面白さでもあります。
ロキソニンSクイックの崩壊を速めるための検討を重ねた結果、導き出した答えが、従来の製品には使用していない導水剤の配合です。錠剤内部への水の浸透を速める導水剤を新たに配合することで、ロキソニンSの約半分の時間に短縮することができました。技術的にはもっと速くすることも可能ですが、あまり崩壊が速すぎると口に含んだ時に原薬の苦味を感じてしまいます。服用時に不快さを感じさせないためには、ただ崩壊を速くすればいいわけではないところもまた、製剤研究の難しさや面白さだと思います。また、ロキソニンSクイックには制酸剤も有効成分として入っていますが、有効成分が増えても飲みにくくならにないように錠剤のサイズが大きくなることは避ける必要があります。それも製剤技術で解決しなければならない大きな課題でしたが、生活者視点でのこだわりでもありました。

ロキソニンSクイックの開発を通じて、私が感じたのは生活者の視点を持つことの大切さです。研究者として自分が作りたいものではなく、生活者の方が必要としているものを形にしなければなりません。研究に集中していると、自分も生活者の一人であることを忘れて、視野がせまくなっていることに気付きます。自分の周りにいる方たちの感想や、お客様から寄せられた意見など、もっと生活者の声に耳を傾けていきたいと考えています。これからも生活者の視点を意識しながら未来の製品に導入する新技術の開発を目指します。

EPISODE 03 届ける 多くの生活者に届け、正しく使っていただきたい

製品の特長は何か、違いがどこかを丁寧に伝えていく

小畑

私がOTC-MRとして担当している主なお得意先様はドラッグストアです。今回のような新製品の発売時には、お得意先様の本部へ販促企画を提案するほか、店舗を訪問して担当スタッフや薬剤師の方々に対する情報提供を中心に営業活動を行います。
ロキソニン内服薬シリーズは既にさまざまな特長を持つ製品をラインアップしています。お得意先様が一番知りたいのは、新たに加わったロキソニンSクイックが他の製品と比べて何が違うのかということです。使用されている成分は既存の製品と違いがあるのか、速効性の根拠になるのは何かといった特長と違いについて説明して、理解していただくように努めました。錠剤がロキソニンSよりも速く崩壊するという特長については丁寧に説明を重ねた結果、受け入れてもらえました。来店する生活者の方にその速さがもたらすメリットを説明するのは店舗のスタッフや薬剤師の方なので、私たちのメッセージを正しく伝えていただく必要があります。お客様からこういう質問を受けたら、こう答えてくださいといった対応についても細かく説明しました。ロキソニンSクイックの発売にあたって、最も苦心したのはその点です。

お得意先様の店舗を訪問しているなかで、薬剤師の方から、「来店するお客様の多くは、より速く効く解熱鎮痛剤を求めている。」という話を聞くことがありました。速効性という価値を提供するロキソニンSクイックは、生活者のニーズに合致した製品といえるでしょう。販売開始以来、実績も好調に推移しており、お得意先様からも高く評価されています。ブルーを基調にしたメタリックなパッケージにもスピード感がわかりやすく表現されていて、従来の女性らしいイメージとは一線を画していることから、既存のロキソニン内服薬シリーズ製品とは異なる新しい生活者の層にリーチできる可能性もあります。
ロキソニン内服薬シリーズは、「良く効きすぎて胃に負担がかかるのではないか」「速く効くけど身体への負担が気になる」という誤解を受けることもある製品です。それを解消するためには、正しい情報を継続して提供していく必要があります。メディアを活用したコミュニケーションを下支えするために、お得意先様の店舗を通して生活者の方々にアプローチしていくのが私の役割です。内服薬に限らず外用薬も含めて、あらゆる痛みにロキソニンというブランドを浸透させたいと考えています。

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