FAQ

医師が答えるQ&A

背中やデコルテなどからだにできた赤いブツブツ、なんとなく思い込みで間違ったケアをしていませんか?
つい良かれと思いやってしまいがちなこと、多くの人が疑問に思っていることをピックアップして◎△×でお答えします。

Q

背中やデコルテにできた赤いブツブツは、肌の皮脂が原因?
乾燥した状態にしておけば大丈夫?

A

背中やデコルテのブツブツは、肌を保湿することも大切です

デコルテを保湿する女性のイラスト

確かに背中やデコルテにできる赤いブツブツは皮脂も原因の一つです。しかし肌は乾燥した状態になると、さらに皮脂を出そうとします。皮脂は背中やデコルテの赤いブツブツ、「毛のう炎」の原因菌が好むもの。
また皮脂量が多くなると、毛穴が詰まる原因にもなります。皮脂の分泌量を正常化するためには、肌をしっかり保湿することが大切です。

Q

細菌や真菌などが原因なら、とにかく殺菌を徹底すればいいの?

A

肌のバランスを崩し、さらに悪化してしまう可能性も。

体の洗い過ぎにより、デコルテの赤いブツブツが悪化している女性のイラスト

毛のう炎の原因となる細菌や真菌は、健康な人間の皮膚に存在する常在菌で、普段は皮脂のバランスを保つ大切な働きをしています。そのバランスが崩れると、これらの菌が毛穴の奥に入り込み赤いブツブツとなって炎症が現れます。
過度な殺菌をすると肌の皮脂のバランスが乱れ、逆に症状を悪化させる可能性があります。また、ゴシゴシ洗うなどの洗い過ぎにも注意が必要です。弱酸性の石けんを使ってやさしく洗いましょう。

Q

生理の時期が近づくと、からだのブツブツができやすくなる気がします。これって関係あるの?

A

ホルモンバランスも大きく影響する場合があります。

カレンダーで生理周期を確認する女性のイラスト

生理中はホルモンバランスが崩れやすく、皮脂が分泌されやすくなります。皮脂が増えると細菌や真菌が増殖し、赤いブツブツができやすい状態になっています。
生理の時期に合わせて、細やかにケアすることで予防・対処もしやすいでしょう。あまり神経質になるとストレスにもなるため、体調に配慮しながら無理せず上手に付き合うようにしましょう。

Q

からだにブツブツができちゃった…。毛穴を塞いじゃうから、日焼け止めは塗らないほうがいい?

A

屋外で長時間過ごす場合は、弱めの日焼け止めをこまめに塗るのがおすすめです。

日焼け止めを塗る女性のイラスト

日焼け止めによって毛穴を塞いでしまうことは事実ですが、屋外で長時間紫外線を浴びることの方がダメージが大きいため、日焼け止めは塗ったほうがいいと言えます。
ただしウォータープルーフなど効き目が持続するタイプの日焼け止めは、クレンジングでも落としづらく、赤いブツブツを悪化させる可能性があります。比較的落としやすい軽めの日焼け止めをこまめに塗り直すようにしましょう。

Q

実はおしりにもブツブツが…。下半身だから背中やデコルテのブツブツとは別物?

A

同じ可能性もあります。痛みがあるなど生活に支障がある場合は皮膚科の受診をおすすめします。

おしりにできたブツブツについて医師に相談する女性のイラスト

おしりは背中やデコルテと同様、汗でムレやすいため、真菌などが繁殖し毛穴が詰まりやすい部位です。そのためおしりにできるブツブツも、背中やデコルテのブツブツと原因菌が同じである可能性があります。
ただし、同じものかどうかは具体的な症状を見なければ診断ができないため、自己判断はおすすめしません。椅子に座ると痛いなど生活に支障がある場合や、症状が改善しない場合は、早めに最寄りの皮膚科を受診してみましょう。

監修医のご紹介

山本メディカルセンター院長 齊藤 真理子医師の写真
齊藤 真理子
医師
形成外科、美容皮膚科
山本メディカルセンター 院長

経歴

昭和大学医学部卒。医学博士、形成外科専門医、分子栄養学認定医
2010年に山本メディカルセンター入職し皮膚科・形成外科を立ち上げる。
アンチエイジング分野にも取組み、メディカルスパ、ドクターズコスメなどの開発・販売も手がけている。

所属

日本形成外科学会、日本皮膚科学会、日本酸化療法研究会、臨床分子栄養医学研究会、被災地医療支援GMJ、女医+(じょいぷらす)