症状を知ろう 頭痛 頭痛と上手に付き合うために 頭痛のタイプを知って、つらい痛みに対処しましょう。 あなたの頭痛はどのタイプ? 02片頭痛 症状を知ろう 頭痛 頭痛と上手に付き合うために 頭痛のタイプを知って、つらい痛みに対処しましょう。 あなたの頭痛はどのタイプ? 02片頭痛
片頭痛とは? 血管周辺に異常が起きる発作性の頭痛で、激しい痛みと吐き気などを伴う

前述にもありますが、「片頭痛」は、女性に多い発作性の頭痛です。この「片頭痛」「緊張型頭痛」の2つは混同されることがよくあります。
その病名から、頭の片側が痛んだら自分は「片頭痛」だと思い込んでしまう人も多いようですが、両側とも痛むこともあります。正確には、次のような特徴的な症状を伴うものを「片頭痛」と呼んでいます。

片頭痛の特徴的な症状
  • 1.痛みが拍動性である(ズキン、ズキンと脈打つように痛む)
  • 2.持続時間が4〜72時間と比較的短い
  • 3.頭痛が始まると、寝込んだりして生活に支障をきたす
  • 4.吐き気がしたり、吐いたりする
  • 5.頭痛発作が起きると、光や音が耐えられなくなり、暗いところへこもってしまう

こうした症状を伴わない場合は、「緊張型頭痛」のケースが多いようです。

典型的な片頭痛の症状とは?

「片頭痛」では、頭痛発作が始まる前に、閃輝暗点(せんきあんてん)と呼ばれる前兆が現れることがあります。ただし、この前兆はすべての人に起こるわけではありません。

この前兆のある人は、目の前に「火花が散るような」、または「ギザギザした歯車のような」光がみえたり、視界の一部がその光によって白く遮られたりする症状を訴えるのが特徴的です。それがおさまったかと思うと、こめかみから側頭部のあたりが脈打つように痛み始め、その尋常ではない痛みが数時間から長くて3日くらい続き、自然に消えていきます。この間、日常生活もままならなくなるような症状を呈すのが「片頭痛」の特徴です。

典型的な片頭痛の症状とは?
片頭痛の原因は? 三叉神経血管説が有力

「片頭痛」の原因やメカニズムについては諸説ありますが、現在最も有力視されているのは三叉神経が刺激されて起こるという説です。

脳底部の主幹動脈から大脳皮質表面の軟膜動脈、および硬膜血管には、三叉神経から伸びた神経線維が張り巡らされています。何らかの原因で三叉神経が刺激を受けると、その刺激でセロトニンなどの神経伝達物質が血液中に出て脳の血管が拡張し、周囲に炎症が起こります。同時に、拡張した血管が周りに張り巡らされた三叉神経を圧迫するため、動脈が脈打つたびに拍動性の痛みが起きます。ムカムカしたり嘔吐したりするのは、その刺激を受けて脳が興奮状態に陥るためと考えられます。

片頭痛のトリガー(要因)は
人によってさまざま

「片頭痛」はこのように何らかの原因で三叉神経が痛みに過敏になっているところに、もう1つの要因が重なると、それが引き金となって起こるとされています。そのトリガー(誘因)についてはいろいろありますが、よく知られているのが「ストレスからの解放」です。

トリガー 1 
ストレスからの解放

「緊張型頭痛」ではストレスそのものが原因となりますが、「片頭痛」では不思議なことにストレスがかかっている最中よりも、むしろそれから解放されたときに発作が起きやすいことがわかっています。たとえば、責任の重い仕事をやり終えて肩の荷が下りたとたん頭痛が始まったということがよくあります。「片頭痛」が週末に起きやすいのも同じ理由からです。

トリガー 2 
気候に影響

気候にも影響されます。春先によく起きる人、秋口に起きやすい人などいろいろですが、梅雨時や低気圧のときは、一様に悪化する傾向にあります。また、朝、カーテンをパッと開けたら、いきなり頭痛が始まったというように、強い光も誘因になることがあります。大きな音、雑踏、タバコや排気ガスのにおい、他人の香水の匂いなども人によってはトリガーになります。
「片頭痛」では、睡眠との関係も指摘されています。寝不足はもちろんですが、寝すぎや長時間の昼寝などでも起きることがあります。

トリガー 3 
空腹で血糖値が
下がったとき

空腹で血糖値が下がったときにも起きやすい傾向があります。欧米などでは、チョコレートや赤ワイン、チーズなどの食べ物は血管を広げる作用があるため「片頭痛」を誘発するといわれていますが、日本人ではこのような食べ物で起きる人はそれほど多くはないようです。飲酒と「片頭痛」は、直接の関係はありませんが、日本人の中にも、赤ワインを飲むと頭痛が始まるという人もいます。

要素を持っている人にだけ
起きる

「片頭痛」は、遺伝的な体質も関係していると考えられています。「片頭痛」持ちの患者さんに聞いてみると、お母さんも「片頭痛」で苦しんでいたとか、妹も「片頭痛」持ちだ、などということがよくあります。だれにでも起こりうる「緊張型頭痛」と違って、「片頭痛」は、女性であっても起きる人と起きない人がわりとはっきり分かれているのです。

おかしいな?と思ったら専門医へ
OTC医薬品を飲んでも症状が改善されない場合や、明らかに深刻な病気と思われる場合は、服用を直ちに止め、すみやかに医師の診断を受けましょう。悪化した場合は他の疾患や合併症が考えられますので、医師や薬剤師の指示を仰ぎましょう。また、妊娠中の場合は服用前に主治医にご相談ください。
監修/慶應義塾大学医学部内科(神経)教授 鈴木則宏先生