まずは店頭に並べる花を店内から出します。外の花に水をやってから、中にあるお花の世話。切り戻しといって伸びすぎた茎や枝をカットして形を整え、水を替えて花に新しい水を飲ませます。
さらに月・水・金曜日の午後は切り花の仕入れがあるので、桶を洗い、そこに水を汲むなどして受け入れの準備。水を吸いやすい状態するため、花が届いたら切り戻しをしてから桶に移し替えます。花が水を飲んだら、やっとそこからブーケなどの商品作りが始められます。体力第一の仕事ですね。
やっぱりお客様の笑顔です。お客様とご相談しながら作ったブーケに感謝されるのが一番幸せ。お花が好きなのもありますが、お客さまの笑顔があるから続けられます。
小さい頃から二つ夢がありました。一つは幼稚園の先生で、以前は幼稚園教諭として働いていました。幼稚園教諭として働いていくなかで、もう一つの夢だった花屋への憧れが増していき、12年前に転職しました。
私も手荒れはつきものだと思って働き始めましたが、想像以上に手を酷使する仕事です。1日中水に触っていますし、重たいものも持ちます。葉っぱなども素手で取るので、その際に皮膚が切れることも。あまりにも手肌が荒れている場合、バックヤードはビニール手袋をして作業をしますが、お店だといつお客様がいらっしゃるかわからないので素手での作業ですね。
冬の方が乾燥しているのに、花のために冬でも店内で加湿器や暖房をつけることはできません。冬はひび割れなどのダメージが夏よりも大きいです。それに年齢のせいか、年々肌荒れがひどくなっているような……。水仕事って慣れてくれば手肌は年々強くなるのかと思いきや、そうでもありませんでした。
基本はハンドクリーム。夜はたっぷり塗って手袋をして就寝します。仕事前と昼休憩は入念に塗りますが、開店時間はお客様優先ですから、まめな塗り直しはできないですね。あまりにひどいと病院で処方薬を出してもらいますが、1日中水を触っているのですぐにとれてしまいます。
同業者もみんな手荒れしていて、冬は絆創膏を貼って作業したり。でも根本的な解決法はないので、私も同業者もそういうものだとあきらめ気味です。
最初はテクスチャが固くて塗りにくかったのですが、手で温めて柔らかくなるとするする塗れました。他のハンドクリームよりも持ちがよくて、長い時間手肌が保護されている感じです。こまめに塗り直さなくても、しっとりがずっと続くのは水に触れる機会の多い職業の人は助かるのではないでしょうか。
さん花屋 13年