歯科医のお話 vol.3
歯周病の全身への影響

三條歯科医院

三條直哉 先生

三條先生の元には、歯周病がすでに進んだ患者さんが多く訪れるそうです。
歯周病を放っておくとどのような事態を招くことがあるのか、この機会に是非知っておいてください。
正しい知識を得た上で、症状にあった歯みがき粉で、正しいブラッシングを行いましょう。
それが、歯周病予防の最善策です。

なぜ歯周病の患者さんは重症化している方が多いのでしょうか?

一つの口腔内が歯周病に罹患していると歯科医で診断された時は、お口の中には手の平と同サイズの炎症が存在するといわれています。手や足であれば、これほどの炎症になる前に、たとえ痛みがなくても病院へ行きますよね? ですが、歯周病はなかなか痛みが出ない上に、お口の中では炎症を見ることはできません。歯周病は痛みなどの自覚症状が現れるまで非常に長い時間がかかる場合が多く、ほとんどの人は炎症に気づかないまま進行させてしまいます。20代後半からその兆候が始まっていても、症状を自覚するのが50代前後ということもしばしばあります。

歯周病が重症化すると、全身にどんな影響が出るのでしょうか?

歯周病が進行すると、お口以外にも様々な病気や症状を引き起こすおそれが出てきます。もちろん、歯周病が必ず他の病気を招くと言うわけではなく、また歯周病だけが原因とは言えませんが、歯周病がこうした重大な病気の原因となりうる事実を知らずにいらっしゃる患者さんも多いのが実情です。以下、歯周病によって発症・悪化するといわれている病気・症状・トラブルをご紹介します。

  • 誤嚥性肺炎

    口腔周囲の細菌が気道に入ることによって起こる肺炎で、歯周病の原因菌が入り込んで起こることがもっとも多いとされます。日本における死因としては、実は第4位。患者さんの90%以上が65歳以上の高齢者です。

  • 脳梗塞・心筋梗塞

    歯周病によって動脈硬化が悪化することがあります。また、動脈硬化が起こった部位から歯周病菌が検出されることが明らかになっています。

  • 骨粗しょう症

    まだ研究段階ではありますが、歯周病との相関性が強いといわれています。

  • 細菌性心内膜炎

    全症例の30〜40%が口腔内の細菌によって引き起こされているといわれています。

  • 早産・低体重出産

    切迫早産の妊婦の場合、高頻度で歯周病菌が検出され、関連性が注目されています。また細菌は胎盤を通過して産科器官への直接的な感染を起こすおそれがあると考えられています。

  • 糖尿病・肥満

    歯周病と相互に影響し合っているといわれています。

この他にも、高血圧や高脂血症、腎炎、関節炎、皮膚疾患など、自身の命に関わるものから、胎児に影響するものまで多大な健康被害の元凶となることもあります。歯周病を放置する事で、それだけのリスクがあるという事は皆さんに知っておいていただきたいです。

三條歯科医院

三條直哉 先生

あなたは大丈夫?歯周病を正しく知ろう