インフルエンザの原因

どうして症状が起こるの?

インフルエンザは、インフルエンザウイルスが引き起こす感染症です。38度以上の発熱、頭痛、関節痛、筋肉痛、全身の倦怠感といった症状が突然現れるのが特徴で、一般的な風邪のようなのどの痛み、鼻水、咳などの症状もみられます。

インフルエンザとは?

インフルエンザウイルスは、ウイルス内部のタンパク質の抗原性の違いから、大きくA型・B型・C型・D型に分けられます。このうち、ヒトで流行を引き起こすのは主にA型とB型で、これらをあわせて「季節性インフルエンザ」と呼んでいます。特にA型は144種類もの亜型があり、小さく形を変えながら毎年のように流行しています。一方、B型はA型のように毎年の抗原変異は起こらず、ヒトでの世界的大流行(パンデミック)を引き起こすのはA型のみとされています。

感染経路には、主に咳やくしゃみで飛び散ったウイルスを含む飛沫を吸い込んで感染する「飛沫感染」と、ウイルスが付着した手で鼻や口を触ることで起こる「接触感染」があります。感染してから症状が出るまでの潜伏期間は、通常1〜3日です。

インフルエンザの感染経路

インフルエンザの症状

インフルエンザにかかると、38度以上の高熱や頭痛、悪寒、全身の倦怠感、筋肉や関節の痛みなどが突然現れ、その後に咳や鼻水といった風邪症状が続くのが典型的です。一般的な風邪よりも全身の症状が強いのが特徴で、通常は1週間ほどで回復します。

乳幼児や高齢者は重症化することも

健康な大人がインフルエンザにかかった場合、多くは自然に回復し、重い症状が残ることはほとんどありません。しかし、高齢者や子ども、妊婦、持病がある人は、病気が悪化したり肺炎などの合併症を起こしたりするリスクが高まります。乳幼児では、熱性けいれんの誘発、まれに急性脳症の発症なども起こりうるため、特に注意が必要です。

インフルエンザの主症状

インフルエンザと風邪は異なる病気

インフルエンザと風邪には似ている症状もありますが、原因となるウイルスが異なる別の病気です。一般的な風邪の多くは、のどの痛み、鼻水、くしゃみや咳といった症状が中心で全身症状はあまりみられず、発熱もインフルエンザほど高くはありません。一方、インフルエンザは、風邪よりも熱が高く、全身症状をともなうことが多いです。また、脳症や肺炎など重い合併症を引き起こす場合があります。

インフルエンザと風邪の違い
インフルエンザ 風邪
発症のしかた 急激に起こる ゆっくり起こる
発熱 高い(38~40度) あってもそれほど高くない(37度台前後)
関節や筋肉の痛み 強い 起こることもある
悪寒 強い 弱い
全身の倦怠感 強い 起こることもある
鼻やのどの症状 全身症状に続いて起こる 最初からみられる

参考:これって風邪(かぜ)?インフルエンザとはどう違う?(風邪とインフルエンザの違いとは?症状の見分け方や市販の風邪薬を選ぶポイント)

呼吸器には異物の侵入を防御する働きがある

気道や肺は呼吸によって絶えず外気を吸い込んでいるため、異物を取り除く仕組みを備えています。例えば、のどや鼻の粘膜はフィルターの役割を担っており、粘液がほこりや細菌、ウイルスを包み込みます。さらに気道の内側にある細かな毛(線毛)が常に動いて、包み込んだ異物をのどへ運び、痰や咳やくしゃみとして外に出したり、食道へ送って排出したりしています。こうした異物除去システムによって、私たちの体は外界の有害物質から守られているのです。
しかし、毒性の強い病原体が侵入したり、除去システムがうまく働かなくなったりすると、病原体の力が体の抵抗力を上回り、感染が成立します。

呼吸器の異物進入を防御するはたらき

季節性インフルエンザと新型インフルエンザの違い

季節性インフルエンザは、主にA型とB型のインフルエンザウイルスによって起こり、毎年季節的に流行します。過去に流行した型と似ているため、多くの人がある程度の免疫を持っており、大流行することは少ないとされています。
一方、新型インフルエンザは、これまで流行したものとは抗原性が大きく異なり、ほとんどの人が免疫を獲得していません。そのため、発生すると急速に感染が拡大すると考えられています。過去には、1918年にスペインインフルエンザ、1957年にアジアインフルエンザ、1968年に香港インフルエンザ、そして2009年に新型インフルエンザA(H1N1)pdm2009が大流行しました。
ただし、流行が広がって免疫を持つ人が増えると、新型インフルエンザも次第に季節性と同じように扱われます。2009年のインフルエンザA(H1N1)pdm2009ウイルスも2011年以降は季節性インフルエンザに分類されています。
今後も未知の新型インフルエンザが現れる可能性は否定できません。いつ、どのように広がるかは予測できないため、日頃から「かからない・うつさない」を意識した基本的な感染予防が重要です。

インフルエンザウイルスの変異

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