熱中症

熱中症の原因

1.どうして症状が起こるの?

熱中症とは、熱によって起こるさまざまなからだの不調のことをいいます。暑さによって体温調節機能が乱れたり、体内の水分量・塩分量のバランスが崩れたりすることが原因です。

  • 「環境」と「からだの状態」が熱中症の2大要因

    • 気温の高い環境にいることで体温を調節する機能が狂ったり、体内の水分や塩分のバランスが崩れたりすることで起こる、めまいや頭痛、けいれん、意識障害などの症状をまとめて「熱中症」といいます。
      熱中症を引き起こす要因には、「環境」によるものと「からだ」によるものがあります。

      環境の要因 気温や湿度が高い
      風が弱い
      日差しが強い、など
      からだの状態 激しい運動などにより体内でたくさん熱が産生された
      暑さにからだが慣れていない
      疲れや寝不足、病気などで体調がよくない

      「環境」と「からだ」の要因が重なったときに熱中症が起こりやすくなると考えられています。
      注意が必要な時期は、梅雨の晴れ間や梅雨が明けてすぐ、しばらく涼しい日が続いた後急激に暑くなった日などです。
      注意が必要な場所は、運動場、公園、海やプールなど、強い日差しが当たる屋外や、駐車場に止めた車の中、体育館、気密性の高いビルやマンションの最上階など。浴室やトイレ、寝室など、家庭内の風通しの悪い室内でも起こりやすくなります。

  • 熱が放出されず体内にこもることで症状が起こる

    • 体温調節機能の乱れや、体内の水分が失われることが原因に

      熱中症が起こるメカニズム

      運動や作業をすると私たちのからだの中で熱が生まれます。ただし、人間のからだには体温調節機能が備わっているため、体温が上がり過ぎたときには、自律神経の働きによって末梢の血管が拡張し、皮膚に多くの血液が流れ込むことで熱をからだの外に放出します。同時に、体温が上がったら汗をかき、その汗が蒸発するときにからだの表面から熱を奪うことで、上がった体温を下げようと働きます。
      ところが、あまりに暑い環境に長くいると、体温調節機能が乱れて体外への熱の放出ができなくなり、体内に熱がこもって体温が上昇します。また、急激に大量の汗をかくと、体内の水分と塩分が失われ、体液のバランスが崩れてしまいます。それが筋肉や血流、神経などからだのさまざまな部分に影響をおよぼすと、けいれんやめまい、失神、頭痛、吐き気といった熱中症の症状があらわれるのです。

      高齢者や乳幼児、持病のある人は要注意

      熱中症になりやすい人として、高齢者や乳幼児、運動習慣がない人、太っている人、体調がよくない人、暑さに慣れていない人などが挙げられます。特に高齢者や乳幼児は、体温調節機能の衰えや未熟さによって体内に熱がこもりやすい(体温が上がりやすい)上、暑さを自覚しにくいこともあるため、リスクが高いといえます。子どもは大人よりも身長が低く地面に近い分、アスファルトの照り返しなどによる熱の影響を受けやすくなることも要因のひとつです。
      また、心臓病、糖尿病、高血圧、腎臓病、精神神経疾患、皮膚疾患などの持病も、体温調節機能の乱れの原因となることがあり、ハイリスク要因に。病気の治療のために薬を服用している場合も、薬の種類によって発汗の抑制や利尿作用があるものがあり、熱中症の原因になることがあります。

  • 筋肉のけいれんや立ちくらみ、頭痛などがみられたら注意

    • 熱中症の症状と重症度

      熱中症は、軽い症状から命にかかわる重症なものまで、段階的にいくつかの症状がみられます(下記の表参照)。
      軽いものでは、立ちあがったときなどにクラッとする立ちくらみや、呼吸や脈が速くなる、くちびるのしびれなどがあらわれることがあります。また、大量の汗をかいて体内の水分と塩分が不足すると、足や腕、腹などの筋肉に痛みを伴うけいれんが起こることがあります。ほかにも、脱水症状によってだるさ、頭痛、めまい、吐き気などの症状が見られることも。
      さらに症状が進むと、40度以上の高熱、意識障害、けいれん、異常行動などを起こすことがあり、この状態を熱射病といいます。脳内の温度が上昇することで中枢神経に異常が起こり、からだのさまざまな臓器に障害が出て、命を落とすこともある危険な状態です。

      分類 症状 重症度
      I度 ●めまい・失神
      「立ちくらみ」という状態で、脳への血流が瞬間的に不充分になったことを示し、“熱失神”と呼ぶこともあります。
      ●筋肉痛・筋肉の硬直
      筋肉の「こむら返り」のことで、その部分の痛みを伴います。発汗に伴う塩分(ナトリウムなど)の欠乏により生じます。これを“熱けいれん”と呼ぶこともあります。
      ●大量の発汗
      軽度
      II度 ●頭痛・気分の不快・吐き気・嘔吐・倦怠感・虚脱感
      からだがぐったりする、力が入らないなどがあり、従来から“熱疲労”“熱疲弊”と言われていた状態です。
      中度
      III度 ●意識障害・けいれん・手足の運動障害
      呼びかけや刺激への反応がおかしい、からだにガクガクとひきつけがある、真直ぐ走れない・歩けないなど。
      ●高体温
      からだに触ると熱いという感触です。従来から“熱射病”や“重度の日射病”と言われていたものがこれに相当します。
      重度
      最初は体温が上がらないことも

      熱中症になっても、軽症のうちは体温が高くならないこともあります。ただし、最初は軽症でも、放置するとあっという間に重症化することもあるため、油断は禁物。「熱が高くないから大丈夫」と思い込まず、ほかのからだの症状をよく観察しましょう。
      「おかしい」と感じることがあったらまずは体温を測ることをおすすめします。ふだんより1度以上高い場合は要注意。涼しいところで横になるなどしてからだを休め、熱が下がるまで様子をみましょう。

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