体臭

体臭の原因

1.どうして症状が起こるの?

汗ばむ季節になると、体のニオイが気になる人も多いのではないでしょうか。体臭は、主に皮膚の雑菌によって汗や皮脂、垢に含まれる成分が分解され、発生したガス(揮発性成分)が臭うものです。汗をかくと皮膚の上で菌が繁殖しやすくなります。

  • ニオイのもとは汗・皮脂・垢+雑菌

    • 皮膚には皮脂を分泌する「皮脂腺」と、汗を分泌する「汗腺」があります。皮脂は皮膚に潤いを与え保護する役割があり、汗にはおもに体温を調節する役割があります。汗腺は熱に反応して汗を出し、皮膚から汗が蒸発することによって、上昇した体温を下げています。緊張やストレスを感じたとき、辛い物を食べたときなどにも汗が出ます。
      また、皮膚にはさまざまな種類の雑菌(皮膚常在菌)が付着しています。皮膚常在菌は、分泌した皮脂と水分がバランスよく混ざりあってできた皮脂膜に存在しています。
      皮脂や汗は、分泌されたばかりではほぼ無臭ですが、時間が経って皮膚常在菌が作用することにより、これらに含まれる脂質やタンパク質、アミノ酸などの成分が酸化、分解されて、不快なニオイのするガス(揮発性成分)を発するようになるのです。これまでに数百種以上の体臭の成分が確認されています。

      汗、皮脂、垢が酸化・分解されてニオイが発生

  • 汗や皮脂の成分によってニオイは違う

    • 汗腺には「エクリン腺」と「アポクリン腺」の2種類があります。それぞれに含まれる成分によって発生するニオイは違います。
      エクリン腺はほぼ全身に分布しており、暑いときや運動したときなどにかくサラサラとした汗を分泌します。エクリン腺からの汗(エクリン汗)は、約99 %が水で、ほかは塩分やアミノ酸、尿酸などです。汗をかいて汚れがつくと菌が増殖しやすくなり、時間とともにアミノ酸などが分解されて体臭が発生します。
      一方、アポクリン腺はおもにわきや性器周辺などにあり、分泌される汗(アポクリン汗)は、水のほかにタンパク質や脂質、脂肪酸など、独特のニオイのもとになりやすい成分を多く含んでいます。元来、アポクリン汗のニオイは性的に異性を惹きよせるなど、動物におけるフェロモンに似た役割を果たしていたと考えられています。男性の体臭を同性よりも女性がより敏感に感じるという研究結果もあります。

      エクリン腺とアポクリン腺から分泌される汗の違い
        エクリン腺 アポクリン腺
      分布部位 全身、とくに手のひらや足の裏に多い わきの下、性器周辺
      成分 約99%は水。塩化ナトリウム、カリウム、カルシウム、乳酸、アミノ酸など 水、タンパク質、脂質、脂肪酸、コレステロール類、鉄塩など
      役割 体温調節など (動物学的に)性的なアピールなど
      特徴 体温が上がった時、精神的に緊張したときなどにかく。発汗直後は無臭。汚れがつき時間と共に菌が繁殖してニオイが発生。 思春期に活動が盛ん。
      特有のニオイがある。ニオイが強い場合を「わきが」と呼ぶ。
  • 独特のニオイの正体とは

    • わき、足の裏、頭皮などは、とくに独特のニオイが気になりますね。なぜその部分が臭いやすいのか、ニオイのもとは何か、おおよそわかってきています。
      また加齢臭は、分泌のさかんな若い人のニオイとは違い、加齢にともなって分泌する皮脂の成分が変わったり、皮脂が酸化した過酸化脂質が増えることによって生じることがわかってきています。

      いろいろなニオイ
        特徴 主なニオイの成分
      わき アポクリン腺が多い、皮膚常在菌が多い 3-メチル-2-ヘキセン酸(わき独特のニオイ)、ビニルケトン類(ツンとした酸化臭)など
      足の裏 エクリン腺がとくに多い(背中や胸の5~10倍)、角質が厚い、靴や靴下で密閉 イソ吉草酸(足の裏独特のニオイ)など
      頭皮 皮脂腺が発達、角質細胞がはがれ落ちたフケが発生しやすい、毛髪が周囲のニオイを吸着・凝縮 アルデヒド類、脂肪酸など(頭皮臭と頭髪臭が入り混じったニオイ)
      加齢 加齢にともない、皮脂成分にパルミトオレイン酸などが増える、過酸化脂質が増える ノネナールなど(独特のニオイ)
      ニオイに男女の差がある?

      一般に、皮脂などが多い男性の体臭のほうが女性よりも強いとされています。体臭中に検出される揮発性のニオイ成分も女性よりも男性に多く含まれていることが知られています。
      また、女性ホルモンには汗を抑える役割があります。閉経前後に女性は非常に汗をかきやすくなるのは、女性ホルモンが低下するためと考えられます。

  • 隠れた病気があることも

    • 病気が原因で特有の体臭を放つことがあります。昔は「嗅診」といってニオイで病気を診断していたこともあるそうです。
      あぶらくさいニオイは脂漏性皮膚炎が原因であることが多く、また糖尿病になると糖の分解が進まないため甘酸っぱいニオイがするといわれます。また甲状腺機能亢進症やパーキンソン病になると、全身の代謝が亢進し、皮脂腺が刺激され、独特の体臭がでるようになるといわれています。
      それまでと違う体臭を強く感じるようになったら医師に相談しましょう。

      病気とニオイ
      脂漏性皮膚炎 あぶらっぽい皮脂臭
      糖尿病 尿の甘酸っぱいニオイ、アセトン臭
      腎機能の低下、全身疲労など 汗のアンモニア臭
      魚臭症(酵素欠損による代謝異常) 魚臭い体臭
      甲状腺機能亢進症、パーキンソン病 皮脂腺が活発になり独特の体臭
      便秘 便の腐敗臭

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