有胞子性乳酸菌ラクボン

写真:「ラクボン」のパッケージ

1964年に「ラクボン」として発売

“中山氏有胞子性乳酸菌”から生まれた「ラクボン」

中山氏有胞子性乳酸菌(消化管内での形態)

乳酸菌が整腸剤として使われるようになったのは、1900年代初めにロシアのメチニコフが提唱した「不老長寿説」がきっかけだとされています。彼は、腸内の細菌が老化を促すという仮説を立て、ヨーグルトを常用していた人々が長寿であったことから、ヨーグルトに含まれる乳酸菌が腐敗細菌を抑え、長寿に寄与していると考えました。このような背景から乳酸菌は薬に応用され始め、乳酸菌が人間の身体に及ぼす影響が確認され、医学的な関心が高まっていきました。

1949年には、山梨大学の中山大樹助教授(当時)によって、「ラクトバチルス・スポロゲネス」という乳酸菌が分離されました。この菌は、“スポロゲネス”の名前の通り胞子を形成することで、これまで発見されていた乳酸菌と比較して非常に安定性に優れており、注目を集めていました。

発見者の名前から“中山氏有胞子性乳酸菌”と呼ばれていたこの新種の菌を三共が製剤化して、1964年に「ラクボン」として発売しました。「ラクボン」は、生菌数が安定で保存性に優れる、腸管内での繁殖・定着性が強い、乳酸産生能力が高い、などの有用な乳酸菌製剤の特長を備えていました。


ラクボンを活用した整腸薬「パンラクミン錠」

1980年には、胞子をもつ乳酸菌「ラクボン」を配合した「パンラクミン錠」を発売しました。
「パンラクミン錠」は、その他にもラクボンの発育を促進し、さらに消化酵素としても働く「タカヂアスターゼN」、さらにラクボンの発育に寄与するビタミンである「ビオチン」を配合した整腸薬です。
下痢、便秘、腸内異化醗酵、消化不良などに効果を発揮しました。

写真:「パンラクミン錠」のパッケージと製品(1999年時の製品画像)