カルプロニウム塩化物
1969年に「フロジン液」として発売
「オビソート」をルーツにもつ「フロジン液」が誕生
「フロジン液」の開発背景には、1939年に発売した「オビソート」(注射用塩化アセチルコリン)があります。「オビソート」は、局所注射によって末梢神経を刺激し、血管を拡張することで脱毛症治療に用いられていました。
しかし、分解しやすく、その都度、粉末を溶かして使用する必要があること、体内では短時間で効力を失うこと、さらに頭皮への注射により痛みといった課題がありました。
こうした課題を克服するために1968年に開発されたのが「フロジン液」です。
一般名は「塩化カルプロニウム」で、アセチルコリンの約10倍に相当する作用を示しました。化学的に安定しており、毛髪用外用剤として利用可能で、体内で分解されにくく、効果が持続する点が特長です。
多数の臨床例から有効性と安全性が確認され、「フロジン液」は円形脱毛症に対する革新的な治療法となりました。
フロジン液からカロヤンへ
育毛剤としての歴史は、大正時代に始まり、当時は「毛生え薬」という言葉が使われていました。
1930年には「ヨゥモトニック」が発売され、それ以来、化粧品、あるいは医薬部外品が主体の時代が続きました。
この流れを変えたのは、1973年に誕生した「カロヤン」「カロヤンハイ」です。
脱毛予防と発毛促進を目的とした医薬品で、「塩化カルプロニウム」を配合し、従来の育毛剤とは、一線を画す製品として登場しました。
さらに1980年代には、「カロヤンS」や女性向けの「カロヤンビューティ」、若年層向けの「カロヤンタイム」を投入し、育毛剤市場の開拓に努めました。