ドランクドラゴン鈴木拓のお悩み道場

Vol.5仕事も家庭も疲れはつきもの。

ユーザーボイス05 31歳女性のお悩み

こんにちは。

結婚から4年間専業主婦を続けてきましたが、
今年の秋に仕事を始めようと思います。

高校生の頃からの夢である飲食店をやりたいと考えていますが、
普段と作る量が全然違うので体力、特に足腰腕が心配です。
今から筋肉を鍛えておくべきでしょうか?

鈴木さんのご両親が飲食店をしていたとの事なので
アドバイスをいただきたいです。

鈴木拓のアドバイス

必要な筋肉は後からついてきます

飲食店を始めるので体力、特に足腰腕鍛えたいということですが、そこを鍛えるのも相当時間を費やさないといけないと思うので、夢である飲食を始めるのがまた遅くなると思います。

なのであまりおすすめはできません。

先に仕事を始めてください。

それなりに必要な筋肉が徐々についていくのでそれで充分だと思います。

「なるようになる」でございます。

体力がなければ軽く走るくらいで良いと思います。

ちなみに筋力をつけるために筋トレ等がありますが、あの筋トレは筋肉を痛めている作業でございます。

筋肉を痛めて筋繊維を破壊して、人間の持つ自然治癒の能力を巧みに利用し、次回それと同じだけの衝撃がきたとき、筋肉が破壊されないために筋肉を先に壊しておく、と言う非常にM的な行為でございます。

うちの両親は飲食店を長いことやっておりました。

30年近くやっていました。

親は色々お店を経営するにあたって向いてないところがありました。

客が嫌い。

お客さんが来ると「客が来た、拓お願い!」と言って厨房に隠れるのです。

お店を開けた瞬間に「あーあー早くお店終わらないかなぁ」などと発言して、どういったモチベーションで仕事をしているのかわかりませんでした。

親のお店のお客さんは一見さんしか来ませんでした。

「一見さんお断り」というのは聞いたことありますが「一見さんがお断り」するのです。

ほとんど常連客はいません。

1度来たらもう充分だったんでしょうか?

味の問題というのもあったと思います。

親のお店は、僕の出演している番組を見て来るお客さんがほとんどだったので、比較的に若いお客さんが多かったのです。

そこへきて古くさいものしか食べない僕の親でしたから、お客さんが今何を食べたいか?というニーズを一切排除しておりました。

若い層のお客さん相手に、相変わらずお酒はビールと日本酒だけでした。

若いお客さんでとりわけ女性の好むワインやカクテルといったものは、おいておりませんでした。

僕は親に「お客様のニーズあっての経営だ!」と口が酸っぱくなるほど言っておりました。

するとある日のことでした。

母親が急に「新しいメニューを考えた、特にカクテル!」と言ってきたのです。

メニューを見てみると、カルアミルクやピーチフィズなどの若い女性が好みそうな物がずらりと名を連ねておりました。

今までは大五郎やどぶろく、松竹梅といった、これぞ男と言った飲み物ばかりでしたが、突如ハイカラな物を導入しておりました。

母親は少し会わないうちにバーテンダーを猛勉強したというのです。

たしかに昔から集中力のある人でここぞという時には何でもやってしまう人でした。

お店が開店してお客さんがやって参りました。

いつもはここで親の二人は客が嫌いなので隠れますが、その日の親はドーンと構え、いつになく堂々とお客さんに対峙しております。

すると早速若い女性のお客さんが「カシスオレンジ」と注文してきたのです。

すると母親は厨房に消えてカクテルを用意しに行きました。

聞こえてきた音に驚きました。










プシュ。



トクトクトクトク。


「はいよ!」







なんと!コンビニで買ってきたカクテルの缶をそのままお客さんに出してきました。

作ったりすることはなく。

そして少し金額を高くして。

これはいただけないと思い僕は親に怒りました。

「元から売ってるものをそのまま出すのではなく自分達の手作りでメニューを構成して。そして若者のニーズにあわせて!」と。

するとまた後日呼び出されてお店にいきました。

すると親は「今度こそ若いお客さんにターゲットを絞ってメニューを用意した!」と言うのです。

たしかにうちのメニューはお酒もそうでしたが、食べ物も渋いものばかりでエイヒレや砂肝、クサヤなどのオッサンが好むものばかりでした。

頑張って、だし巻き玉子のレベルでした。

僕は「ちょっとそれなら新しいメニュー出して!」と僕が言うと、また厨房に両親は消えて行きました。

そして少しの間カウンターで待っていると新メニューをもって参りました。

それを見て僕はビックリしました。









Tシャツでした。

そしてキーホルダーでした。

何を間違えたか、新メニューをお店特製の手作りTシャツと手作りキーホルダーにしてしまいました。

呆れて開いた口が塞がりませんでした。











親のお店は2015年に潰れました。

そうなる運命だったのでしょう。

親のお店に口を出すのを諦めました。

僕はホトホト疲れました。

疲れたときの栄養補給にはリゲインです。

元気に頑張りたい人におすすめです。

アドバイスのまとめ

何事もなるようになります。僕の両親のお店もなるようになったという・・・。

ドランクドラゴン 鈴木 拓

PROFILE

ドランクドラゴン鈴木 拓
日本のお笑い芸人。神奈川県 綾瀬市育ち。お笑いコンビドランクドラゴンのツッコミ担当。相方は塚地武雅。プロダクション人力舎所属。ツッコミ担当だが天然ボケの部分がある。代表番組は『GOD ENGINE(MX)』、『ドランクドラゴンのバカ売れ研究所!(BS TwellV)』など。著書の『クズころがし』は各方面で話題となっている。
  • カメラマン 瀬谷壮士
  • 更新日 2016.08.01