賢者の仕事、賢者の健康

Vol.13ファイナンシャル・プランナーに聞く「働く男が活用したい!お金と健康両得術」
熊谷周一郎氏 インタビュー(後編)

今回の賢者

PROFILE
ファイナンシャル・プランナー熊谷周一郎

信販会社、外資系保険会社を経て、ファイナンシャル・プランナーに転身し支社長に就任。MDRT成績資格会員の資格を持ち、数々の講演会やセミナーで活躍。アフィリエイティッドファイナンシャルプランナーや2級ファイナンシャルプランニング技能士などの資格を持ち、知識と実力のあるファイナンシャル・プランナーとして年間300件以上の資産運用や保険等のマネー相談を受ける。

各界の一線で活躍するキーパーソンが、「仕事と健康」について語るインタビュー連載「賢者の仕事、賢者の健康」。前編に続いてファイナンシャル・プランナーの熊谷周一郎氏に、「セルフメディケーション税制」の活用法を解説していただくとともに、FP視点から見た「働く男の仕事と健康」についても、うかがってみました。
(聞き手:河尻亨一)

資金計画の鉄則。「やれること」「やるべきこと」を着々と

前回は、「セルフメディケーション税制(以下、セルメ税制)」の基礎的活用法と、この税制が生まれた背景などについてうかがいました。ここからは、その応用編と「働く男が活用したいお金の運用」とは? さらには熊谷さんご自身の仕事&健康術などうかがっていきたいと思います。

ただ、これは大事なことですので、まずは先ほどのお話(前編)をサマリーしたいと。一番のポイントは、今年からドラッグストア、薬局等で販売されている医薬品(「税 控除対象」のマークが入っている製品=医療用医薬品から転用された83成分を含むOTC医薬品※)を年間1万2000円以上購入すると、所得税、住民税の控除が受けられるということでした(上限8万8000円、2022年まで)。

  • ※2017年2月1日現在

熊谷(周一郎氏 ※以下、熊谷)そうですね。繰り返しになりますが、とにかく大事なのはレシートや領収書を捨てないで保管しておくということ。そしてサラリーマンの方であっても必ず確定申告をするということですね。

補足になりますが、レシートには商品名と金額、販売日、購入店が記載されている必要があります。大手のドラッグストアではなく小売店などで購入した際、レシートに商品名などが入っていないようでしたら、領収書を発行してもらってください。医療費に年10万円以上の支払いがある方は、従来の医療費控除とどちらを利用するかの選択が必要というのも重要なポイントです。

確定申告と言うと「大変そう」というイメージをお持ちになるかもしれませんが、サラリーマンの方でも住宅ローン控除や特定支出控除など、申告することで様々なメリットを得られるケースはほかにもあります。ふるさと納税をされている方も申告が必要ですね(「ふるさと納税ワンストップ特例」は確定申告不要)。

「株式投資や副業で20万円以上の所得があった」方など、サラリーマンでも申告を義務付けられているケースもあります。確定申告をしたことがない方は、このセルメ税制の導入を機会にトライしてみるのもよいかもしれません。

− セルメ税制活用の一例として、「年2万円購入して確定申告すると2400円の控除が受けられる」というお話もありました(課税所得500万円のケース)。都市銀行に普通預金をして年2400円の利息を得るには、いまならおおよそ2億4000万円のお金を預けておく必要があると考えると、メリットは小さくないと言えそうです。

そういった熊谷さんのお話をうかがっていて思ったのは、セルメ税制に限らず、ほかのお金の使い方についてもファイナンシャル・プランナー(以下、FP)的発想で考えることは、長く元気に働き続けていくための知恵として重要ではないかと。チリも積もれば山となるではないのですが…。

熊谷そうですね。私たちのお客様には、年収1億円を超えるような高額所得者もたくさんいらっしゃいますが、そういった方々に共通しているのは、「やれること」と「やるべきこと」を着々と実行しているということ。それは言えるでしょうね。