賢者の仕事、賢者の健康

Vol.11弁護士というのは、“ストレス請負業”ですから
北村晴男氏 インタビュー(前編)

仕事は緻密なのにゴルフは大雑把な人もいます

− ゴルフというと社交というか、仕事につながってくるというイメージもあるのですが。

北村結果としては多少あると思いますよ。クライアントの中にはゴルフが好きな方、結構多いですから。そういう人たちとゴルフに行くと、その人の人となりもわかるし自分の人となりもわかってもらえます。

性格の一面はね、結構はっきりわかります。ゴルフはミスのスポーツですから、だれでもミスするわけですよ。アマチュアなら当たり前ですよね。で、ミスを犯した時に、ひどく悔しがって周りに迷惑がかかるほど大騒ぎする人もいれば(笑)、逆に「しょーがない」という感じであっさり受け入れて、もっと上手くなろうとする人もいる。

そんな感じで色々見えてきますよね。仕事では結構、人に気を遣うタイプだと思っていたけど、実はあまり気を遣わない人だなとか。やたら理詰めで考える人、一切練習しないくせに「上手くならねえ…」なんてぼやく人(笑)。そういうことがわかるのも面白いですよ。

例えば、石田純一さんという人はものすごくプラス思考な男で、たとえトリプルボギー叩いたとしても「今日はこのあとバーディ3つ来るからね!」みたいな感じでやるタイプなんですよ。私はそこまではプラス思考になれないですね。なれるならなりたいけど(笑)。

− 先生ご自身はどんなタイプなんですか? 自己分析していただくと。

北村僕は自分を知ってるタイプですかね? 今ハンディキャップが5なんですけど、それはゴルフを始めたばかりの人にとって、すごく上手い人というイメージなんですが、実は全然たいしたことないってよくわかってますから、ミスしたことに対して騒いだりはしないです。ミスには当然原因があるので、原因を考えて解決しようとするタイプというか。

ミスの原因は知りたいと思うんですよね。それがわからなければ問題が永久に解決しないですから。あと、すごく負けず嫌いではあって、わりと集中力のあるほうだと思います。真剣に勝負してる時は相当集中力が高まってますから、話しかけられるのはあまり好きでない。真剣にやりたいんですよ。

− なぜそのご質問をしたかというと、ゴルフのやり方がその人の仕事のやり方に通じる部分もあるのかな? と。

北村うーん、そこはよくわからないんです。私も実はゴルフを始めた頃は、そういう風に思われそうな気がして、ある程度うまくならなきゃと思ったんですよ。「こんなに下手なゴルフだと、仕事もできないだろうな」なんて思われるとイヤじゃないですか? マイナスになりますよね。

でも、実際にはゴルフの時と仕事の時でやり方が全然違う人って結構いまして。仕事はかなり緻密にやるのに、なんでゴルフの時はこんなに大雑把なんだ? みたいなタイプがいたり(笑)。

昔はからだに悪いこといっぱいやってましたよ

− 弁護士はストレス請負業とおっしゃってましたが、北村先生の場合、ストレス発散はゴルフと野球で完了ですか?

北村まあ、ほぼ完了です。それにプラスして、昔はからだに悪いこといっぱいやってましたよ。大酒飲んでカラオケ歌うとかね。今考えると、これ、相当健康に悪かったですよね。結構、僕ピッチが早いほうなんで、野球終わってからみんなで飲みに行ったりするとビールや酒をガンガン飲んじゃうわけです。ストレス発散という意味ではいいのかもしれないけど、やっぱりからだには良くなかったなと。次の日とにかくキツいですから(笑)。

今年60歳になったんですけど、これくらいの歳になって友だちや先輩・後輩見てると、倒れていく人もいますよね。で、そういう人はやっぱりヘビースモーカーだったり、大酒飲みだったりしまして。もちろん個人差があるとはいえ、その法則は明らかにあるんじゃないかと。でも、そうなるまでは「自分だけは大丈夫」ってみんな思ってる。実際はそうじゃないんですよね。

そういうことを次から次へと経験しましたので、ある時からあまり酒を飲まないようにしたんです。で、今年の5月から1滴も飲んでません。適量が一番いいんでしょうけど、とりあえずあまりにも飲みすぎたので(笑)。タバコはもうだいぶ前にやめましたが、酒やめるとやっぱり体調いいですね。酒造メーカーの方々には大変申しわけないんですが…。

− いや、すでにたくさん貢献されたでしょうから。

北村まあ、時機を見てまた適量をたしなみたいと思います(笑)。

>>後編に続く

編集者/東北芸術工科大学客員教授 河尻 亨一

PROFILE

編集者/東北芸術工科大学客員教授河尻 亨一
雑誌「広告批評」在籍中には、広告を中心に多様なカルチャー領域とメディア、社会事象を横断する様々な特集を手がけ、多くのクリエイター、企業のキーパーソンにインタビューを行う。
現在は実験型の編集レーベル「銀河ライター」を主宰し、取材・執筆からイベントのファシリテーション、企業コンテンツの企画制作なども。
  • カメラマン 瀬谷壮士
  • 更新日 2016.12.01