賢者の仕事、賢者の健康

Vol.6汚部屋から脱出すると“気持ちの健康”を取り戻せる
勝間和代氏 インタビュー(前編)

実は私、努力家じゃないんです

− つまりこの本に書かれているのは、片付けの“ハウツー”ではないんですよね?

勝間じゃないんですよ。ロジックが重要なんです。フレームワークと呼ぶんですけど、やはり「言葉にして仕組み化」しないと続けられませんし、再現性が低いですから。

なので私、片付けの細かい順番なんかはどうでもいいと思ってるんですが、「なぜ寝室から始めて次に台所を片付けるといいか?」と言うと、ようはいる時間が長くて、用途がハッキリしていて、簡単なところからやるほうが片付けが成功しやすいからです。

− モヤモヤしたものに言葉を与えて、ロジカルに仕組み化していくことはあらゆるビジネスで大切なことだと思いますが、勝間さんはいつ頃そのやり方に目覚めたんでしょう?

勝間わりと昔からですね。実は私、努力家じゃないんです、みなさん勘違いされてるんですけど。単純な試験勉強とか耐えられないんですね。授業中に真面目にノートを取るとか。ああいうのすっごい苦手なんですよ(笑)。

じゃあ、どうやって受験勉強をしたかというと、最初に受験合格記をざーっと読んだんです。「どういう人が合格し、その人がどういう勉強をしているのか?」を知ることで、合格者に共通のフレームワークを見つけようとしたんだと思います。

会計士試験の時も、まずは会計士に現役合格した人を訪ね歩いて、「どういう勉強しましたか?」って聞いて回りました。

− 直接会って聞くということが大事ということでしょうか。

勝間本も読みますけど、口で説明していただいたほうがホントのコアがわかりますので。本だとどうしても得られる情報が平坦になってしまいますから。そのあたりの濃淡を知りたいんですね。

いずれにせよ、まずはフレームワークを考えてそこから逆算した努力を行う。それは何をやるに際しても大切だと思います。

たとえば私、料理がスゴく好きなんですけど、いわゆるレシピ本を買うのではなく、ロジカルに説明している海外や日本の料理本を買って読んだんです。料理教室自体は2回しか行ってないんですが、市販のものや普通に食べるものは、だいたいレシピなしで作れます。

それと同じような発想で、「こういうことがしたい!」と思えば情報はあるんですよ。目的を決めた上で情報を集め、あとは自分で試行錯誤するしかないんですね。でも試行錯誤だけだとなかなか情報に通じきれないので、私の場合、専門家の方に一部会いに行くということです。

父親がそういうタイプだったんですよ。それを見て育ってますから。父親は会社を経営してたんですけど、目的から逆算して必要な努力をしないと会社潰れちゃいますよね。