賢者の仕事、賢者の健康

Vol.6汚部屋から脱出すると“気持ちの健康”を取り戻せる
勝間和代氏 インタビュー(前編)

今回の賢者

PROFILE
評論家勝間和代

1968年、東京生まれ。経済評論家、中央大学ビジネススクール客員教授。 早稲田大学ファイナンスMBA、慶応大学商学部卒業。当時最年少の19歳で会計士補の資格を取得、大学在学中から監査法人に勤務。アーサー・アンダーセン、マッキンゼー、JPモルガンを経て独立。現在、株式会社監査と分析取締役、内閣府男女共同参画会議議員、国土交通省社会資本整備審議会委員、中央大学ビジネススクール客員教授として活躍中。
16年4月に『2週間で人生を取り戻す! 勝間式汚部屋脱出プログラム』(文藝春秋)を出版
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各界の一線で活躍するキーパーソンが、「仕事と健康」について語るインタビュー連載「賢者の仕事、賢者の健康」。今回のゲストは経済評論家の勝間和代さんです。前半では主に「気持ちが健康になって仕事もはかどる」と噂の“勝間流断捨離(汚部屋脱出プログラム)”について聞いてみました。
(聞き手:河尻亨一)

汚部屋に住んでいると自分自身に嫌気がさす

− 春頃に上梓された著書を読ませていただきましたが、断捨離されたそうですね(『2週間で人生を取り戻す 勝間式 汚部屋脱出プログラム』)。これは勝間さんが一念発起して色んなものを捨てて行くドキュメントでありつつ、「断捨離にどのように取り組めばいいのか?」がわかる教科書としても読めます。なぜ、“汚部屋”を脱出しようと思ったんでしょう?

勝間(和代氏 ※以下、勝間)ようはですね、私たちはモノゴトを意識で決めているような気がしてますけど、実は無意識で決めていることが大半なんですよ。ですから汚部屋に住み続けていますと、無意識のうちに“気持ちの健康”がどんどん損なわれていくことに気付いたんです。

たとえば、モノをひとつ探すにしても、ものすごくメンドくさいわけですね。汚部屋に住んでると。仕事もはかどらないじゃないですか。それで結局、汚部屋にしてしまった自分自身にも嫌気がさすわけです。ある時そのことを痛感しまして。

とはいえ汚部屋って1日でできるわけじゃなく、引っ越した直後はだいたいみんなキレイなんですよ。それが5年10年かけてちょっとずつ汚部屋化していき、ついにはどうしようもない状態になるわけです(笑)。

− PCに不要なデータが溜ってきてパフォーマンスが悪くなる、みたいな感じでしょうか?

勝間そうなんですよ。ふつう一念発起してまたキレイにしますよね? でも、また1年2年で汚くなるわけですよ。結局、この繰り返しが自分の心の健康をむしばむと。

しかもですね、「自己効力感」(自己に対する信頼感や有能感を表す心理学用語)って言うんですけど、だらしない自分に嫌気がさすと、当然人間関係にも影響を与えますし、仕事でも自信が持てなくなってしまう。それが全部悪循環になるんです。

最低限のことは一応やってはいながらも、それ以上のことができないようになってしまい、生活がグチャグチャになっていく。