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そのスキンケアで肝斑が悪化!? 意外と知らない肝斑の正しいケア方法

May 17, 2024

  • 撮影:井上ユリ
  • 取材・文・編集:岩崎 幸
  • 監修医師:慶田朋子

更新日:2024年05月28日

年齢とともに気になってくる「しみ」。紫外線によって発生するしみ(日光黒子)がよく知られていますが、実はしみってそれだけではありません。今回はまだイマイチ知られていないしみ「肝斑」について、with class mamaメンバー・ayakoさんと、銀座ケイスキンクリニックの慶田朋子院長と一緒に学んでいきましょう。もしかして普段何気なくしていたことが、肝斑を悪化させていたかも……!?

これって肝斑? それともしみ?

ayako:肝斑なのか普通のしみなのか、なかなか区別がつきにくくって。点状のものもあれば、ボヤっとする感じもあって。レーザートーニングを何回か受けてみたり、病院に行って処方されたビタミンCとトラネキサム酸を飲んでみたりしたのですが……。

慶田:処方された内服薬を飲んで、明らかに薄くなりましたか?

ayako:それが、イマイチ効果が分からなかったんです。

慶田:それでしたら肝斑ではなく、いわゆる一般的なしみである日光黒子ですね。肝斑は処方される内服薬で軽快することが一般的です。日光黒子など色の濃いしみの下に肝斑が隠れている場合もありますが、肝斑はほほの高い位置などに、もやもやっとした境界不明瞭なシミが左右対称にあらわれます。アイホールにはできない点も特徴ですね。

【豆知識】~肝斑って?~

慶田先生がお話されるように、肝斑は、ほほ骨のあたりや額、口の周辺などに左右対称性に現れる、輪郭がはっきりせず、薄い褐色で広い範囲にもやっと広がっていることが特徴のしみです。30〜40代に発症することが多いしみで、だいたい50代後半までに症状が見られます。60代以降ではほとんど発症することはなく、むしろその年代になると、しみが薄くなったり、消えたりすることが知られています。(出典:https://www.daiichisankyo-hc.co.jp/site_kanpan/mechanism/

ayako:一見同じようなしみに見えても、ちゃんと見分け方があるんですね、知らなかったです……! 肝斑って最近耳にすることが増えたのですが、コロナ禍前後で肝斑事情も変化があったんですか?

慶田:マスク着用が当たり前の生活になり、マスクによる摩擦が原因で肝斑が悪化した方が多くいらっしゃいました。マスク着用の制限が解除された頃から、クリニックにも肝斑治療のために受診される方も増えましたね。肝斑を悪化させる要因には「女性ホルモンのバランスの乱れ」が有名ですが、それだけではありません。一番の悪化因子は紫外線ですし、こすれなどの物理的な刺激や乾燥などが誘因の湿疹など、さまざまな炎症も肝斑を悪化させます。

ayako:たしかにマスクを着けると、ちょうどほほ骨あたりに縁が当たりますよね。それに話すときに動くことで、さらにこすれてしまう……。肝斑は季節によって目立ちやすくなったりするのでしょうか?

慶田:圧倒的に夏に目立ちやすくなります。紫外線が弱い冬の間は落ち着いていますが、紫外線量が増えてくる5月頃から徐々に感じはじめて、夏のリゾートに行った後などに「濃くなったな」と実感される方が多いです。

その行動が肝斑を悪化させていた!? セルフケアで気をつけるべきこと

その①:こすらないスキンケアと紫外線対策

ayako:具体的なセルフケアについてお伺いしたいのですが、市販薬を飲むほか、どんなことに気をつければいいでしょうか。

慶田:一番は「日焼けをしない」こと。洗顔、保湿、紫外線対策の基本スキンケア3ステップをしっかりと守ることが大切です。朝の洗顔も水だけで終わらせるのはNGですよ。夜寝ている間に分泌された皮脂が残ったままだと、どんどん酸化して刺激になってしまうので、朝もちゃんと洗顔料を使って洗うようにしてくださいね。

それから、「こすらないスキンケア」というのもポイントです。メイクなどを拭き取る時にこするようにしてしまうと肌に刺激を与えてしまいます。それと、ファンデーションを塗布する際にパフを横方向に滑らせたり、チークやシェーディングをのせるときに筆でゴシゴシしたりしていませんか? 意外とスキンケアやメイク中に、肌を“こする”タイミングってあるんですよね。たった1回で肝斑がひどくなるということではありませんが、日々の積み重ねで刺激が加わると知らず知らずのうちに濃くなっていきます。きちんと保湿をして、優しいスキンケア・メイクを心がけるようにしましょう。

ayako:洗顔時もゴシゴシしないよう、気をつけないとですね。フェイスローラーやかっさなど一時期流行しましたが、お話を聞いていたら肝斑には影響ありそうですね……。

慶田:フェイスローラーやかっさなどは、むくみが取れて一時的なリフトアップができるなどのメリットもありますが、逆にこすることで肝斑の悪化も懸念されます。使用する際は、肌への影響なども考えてご自分の優先順位を決めた方がいいと思います。

ayako:外出せず一日中家にいる日にも日焼け止めを塗るようにしているのですが、その場合は何時間おきを目安に塗り直すのがいいですか?

慶田:家の中にいて、運動もしないというのであれば、朝塗って、お昼頃に薄く塗り直せば十分です。皮脂が多くて崩れやすい人や汗っかきな方や、家の中でトレーニングする場合などはもう少しこまめに塗り直すといいかと思います。オフィスで働いている人は、ランチなどで外に出る前にお化粧直しをするといいですよ。

ayako:ランチから戻ってきてからではなく、前なんですね!

慶田:大体皆さん戻ってきてから化粧直しをされると思うんですが、きちんと直してから外に出る方がおすすめです。それと、窓ガラス越しの紫外線の影響も意外とあるので要注意! 窓際にデスクがある場合は、半日陰にいるのと同じくらいの紫外線を浴びていることになるので、屋内であっても日焼け止めを塗り足すことは大切です。化粧崩れが気になるのであれば、ファンデーションを上から塗り重ねるようにしましょう。それでも何もしないよりは違います。

レジャーやスポーツなど長時間外にいる場合は、2時間ごとに塗り直すように。面倒に感じるかもしれませんが、紫外線による光劣化で、日焼け止めの効力が落ちていってしまうんです。紫外線吸収剤は光劣化しやすいことが知られていますが、最近では光劣化しにくい紫外線吸収剤を使用した製品もあります。ただし、それでも塗り直すのがベターです。そして、特に紫外線の強い時期には、日傘や帽子を活用して、プラスアルファでブロックするようにしましょう。

その②:朝は柑橘類NG!?食生活で気を付けるべきこと

ayako:食生活で気をつけるべきことは何かありますか?

慶田:まず、メラニンの活性を高めるのを防ぐために「朝、柑橘類を食べない」ということですね。

ayako:えっ! よくないんですね! フルーツは美容にいいと思って、特に朝食べる人も多そうですが……。

慶田:ビタミンCはお肌にとっていいんですが、柑橘類の特に皮に多く含まれているソラレンという物質がよくないんです。2015年に「Journal of Clinical Oncology」誌に掲載された論文では、グレープフルーツやオレンジジュースを頻繁に摂取すると、悪性黒色腫(メラノーマ)の発症リスクを高める可能性があるとの研究結果が報告されています。夜に食べる分には問題ありませんが、朝に摂取して屋外活動をすると、紫外線の害が出やすくなってしまうのです。ソラレンはセロリやせり、大葉、パクチーなどにも含まれていますが、これらの野菜はそれほど大量には摂取しないと思うので、そこまで気にしなくていいでしょう。

もし朝にフルーツを摂取したいのであれば、ソラレンを含有しないキウイやイチゴ、ブルーベリー、バナナなどがおすすめ。これからの時期だと、抗酸化作用のあるリコピンが含まれているスイカもいいですね。
また、色の濃い野菜や果物には「第七の栄養素」と呼ばれるファイトケミカル(フィトケミカル)が含まれています。この栄養素には抗酸化作用があるため、積極的に摂るといいでしょう。

肌の状態で計画的に対処 クリニックでの処置とは?

ayako:ここまでセルフケアについてお伺いしてきましたが、通院という選択肢もあると思います。実際、通院したらクリニックではどのような処置をされるのでしょうか。

慶田:まず肝斑の場合は、トラネキサム酸などの内服療法と美白剤の処方、そして紫外線を浴びないよう指導することが基本になります。美容クリニックですと、「ピコレーザー」でのレーザー施術をメインに行いつつ、トラネキサム酸などの内服も併用しながら治療していきます。「ピコレーザー」はナノ秒よりも短い、ピコ秒という1兆分の1秒の間に光が出ます。そこまで短い時間でパワーの高い光が出ると、熱がほぼ発生せず、衝撃波によってメラニン色素を砕くことができるんです。肝斑は熱を強く加えたり、刺激をしすぎるとかえって悪化してしまいます。例えば、フォトフェイシャルでも肝斑用のフィルターがあるマシンならば問題ありませんが、そうではないマシンで普通に当ててしまうと、肝斑部分の色が濃くなってしまうこともあるんです。

ayako:怖いですね……。SNSなどで流行っている施術でも、刺激が強いものはかえって肝斑が濃くなってしまうこともあるかもしれないんですね。

慶田:そう、SNSでこの施術が流行っているからと安易に飛びつくのは危険。たった1回で濃くなってしまうのに、薄くするのは大変なんです。施術はその方の肌の状態をトータルでしっかり診て、計画を立てないといけません。

【番外編】最近は男性のシミ治療も増えてきている!?

ayako:ちなみに、肝斑ではありませんが、最近は男性のシミ治療も増えてきているんでしょうか。

慶田:昔に比べて増えてきましたね。昔浴びた紫外線の影響というのは、男性も同じく加齢とともに出てきますし、男性の場合、40歳を過ぎると老人性いぼ(脂漏性角化症)が出てくる方も多くいらっしゃるんです。「しみを取りたい」と受診されたけれど、診察してみると脂漏性角化症とよばれる良性腫瘍のことが半分以上なんです。その場合、いぼや今あるしみを治療しつつ、日焼け止めを塗る習慣をつけてもらうようにしています。最近の若い男性だと日焼け止めだけは塗るようにされている方も増えてきましたが、40代以降の方で日焼け止めを塗る習慣がある方はかなり少数。化粧水すらつけていない人もいらっしゃるので、まずシンプルなスキンケアをしていただくだけで、驚くほど綺麗になりますよ。

ayako:私の夫も以前は「これ本当に意味あるの?」と言いながら、私のスキンケア製品を見ていたんですが、最近ケアする男性が増えてきているのを知って、「自分も何かしてみようかな……」と気になっているようです(笑)。

慶田:スキンケア習慣がなかった男性の場合、いきなりあれもこれもするのは大変で続かないと思うので、アイテムを絞ってあげるといいですよ。洗顔、化粧水、乳液の3ステップが難しければ、洗顔と乳液だけとか。そのうち慣れてきたようだったら、乾燥する冬場には1アイテムプラスするなどしていくと、習慣化していくと思います。

ayako:そうしてみます!

慶田:最近の夏は異常な暑さですから、紫外線の肌への影響だけでなく、身体のためにも性別、年齢問わずしっかり対策していってほしいですね。

【豆知識】「トラネキサム酸」って?

記事内にもよく出てきましたが、しみ改善に効果のある成分として有名な「トラネキサム酸」。実は第一三共が開発した抗炎症成分。人工的に作られたアミノ酸のひとつで、1965年に医療用の抗炎症・止血剤として発売されたのが始まり。今では医薬品だけでなく、美白化粧品などにも広く使用されており、2002年には「肝斑改善」に効果のある成分として、厚生労働省に認可されています。

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