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秋の紫外線は油断大敵!夏との違いや対策を美容皮膚科医とベテラン美容ジャーナリストに聞く

October 3, 2023

  • 取材・執筆:阿保幸菜
  • 撮影:大畑陽子
  • 編集:服部桃子(CINRA, Inc.)
  • 監修医師:坪内利江子

更新日:2023年10月02日

夏の日差しが落ち着いて、UVケアもひと段落……という人も多いのではないでしょうか。でもじつは、秋でも紫外線はしっかり降り注いでいるため油断は禁物。さらに秋は紫外線以外にも肌トラブルを加速させる要因があるようです。今回は秋の紫外線の特徴やケア方法のポイントについて、美容皮膚科・銀座スキンクリニック院長の坪内利江子先生と美容ジャーナリストとして35年以上のキャリアを持つ倉田真由美さんが語っていただきました。

夏のダメージだけじゃない。秋の紫外線による肌乾燥やトラブルに要注意

――近年は秋でも紫外線を感じる日が増えましたが、秋の紫外線の特徴を教えてください。

坪内:秋は、夏に比べて紫外線量は若干下がるものの、紫外線A波(UV-A)(※1)もB波(UV-B)(※2)もまだまだ強いんです。特にA波はけっこう強いんですよね。地方によって違いはありますけれども、少なくとも関東のあたりは3月下旬ぐらいから秋にかけて強い状態が続きます。

※1 紫外線A波(UV-A):しわやたるみ、しみの原因となる紫外線
※2 紫外線B波(UV-B):皮膚の炎症を引き起こす日焼けの原因となる紫外線

(出典:気象庁ホームページ「日最大UVインデックス(観測値)の年間推移グラフ」を参考にCINRAにて作成/参考:家族で徹底したい、スキのない紫外線対策|くすりと健康の情報局)

坪内:私はよく「真夏よりも、春と秋の紫外線に気をつけましょう」と言っています。真夏は暑くてあまり外に出ない方も、過ごしやすい気候になり外に出る機会が増えて、紫外線を浴びる量が増える可能性がありますよね。秋は紫外線が強いということを知らずに、つい油断して紫外線対策を忘れてしまうというのはありがちかなと思います。

実際、私のクリニックにも、秋になってしみや乾燥のお悩みでいらっしゃる方はすごく増えます。それらの症状を「夏に浴びた紫外線で起こったもの」だと思っている方が多いんですね。私はそこで、「夏だけではなく、秋も紫外線ダメージは現在進行形なんですよ」という話をよくしていますね。

 

――倉田さんは、夏と秋とで紫外線の強さの違いを感じたことはありますか?

倉田:秋になると紫外線が少なくなった印象はあるんですけれども、やっぱり先生がおっしゃったようにA波の量はまだまだ多いですし、A波は曇りの日でも降り注ぐので油断はできませんよね。また、夏より湿度が低くなってきますが、そうすると肌が乾燥して、より紫外線の影響も受けやすくなります。秋はきちんと保湿することがすごく大事だと思います。

――秋の紫外線ダメージによってどんな肌トラブルの可能性があるのでしょうか?

坪内:肌の色や肌質の変化が考えられます。特に30代後半ぐらいからは、これまでの日焼けの蓄積もあり、しみだけでなく肝斑(かんぱん)(※3)やそばかすが濃く見えてくることもあります。紫外線により発生した活性酸素のダメージによって赤みを引き起こすこともありますね。

※3 女性の顔に多く生じるシミで、妊娠・経口避妊薬などにより誘発あるいは悪化するので、女性ホルモンが関連して発症するといわれる。紫外線、摩擦やストレスで悪化する。近年、光老化や活性酸素の関与が考えられている。典型的には薄い褐色でやや大きく、頬骨に沿って左右対称にできるのが特徴的。また、強いレーザー治療で悪化するといわれている
監修:坪内利江子医師
参考:「くすりと健康の情報局」シミの症状・原因

また、湿度の低下に加え、紫外線の影響でも肌が乾燥することは明らかになっているので、倉田さんがおっしゃったように乾燥によるニキビの発生も考えられます。そのまま放置しているとさらに乾燥が加速し、肌の状態が悪くなってしまうので、「いまのうちにリセットしましょう」というアドバイスをよくしますね。気づいたときに、できるだけ早くケアするのが大切です。

倉田:秋になって体にも夏の疲れがドッと出るのと同じように、秋になると季節の変わり目で自律神経やホルモンのバランスも崩れやすくなります。肌をいたわるようなケアを外側からはもちろん、内側からもアプローチすることが大事です。

――秋のうちにどんなケアをしておけばよいのでしょうか?

坪内:まずはしっかり保湿することが大切です。あとは、紫外線の影響で発生した活性酸素がメラニン色素をつくったり、肌の赤みを起こしたりするので、酸化を防ぐケアもするとよいと思います。抗酸化作用のあるビタミンCなどの成分が配合されたサプリメントを摂る、美白化粧品を使う、といったケアといったケアをおすすめしています。

倉田:私は1年を通して紫外線を意識していますが、真夏よりも紫外線B波が少なくなる分、夏よりはSPF値が低めのUVケア商品を使っています。あとはやはり乾燥対策として、保湿力の高いものに切り替えることを心がけています。

日焼け止めは「たっぷり」「ムラなく」「塗り直す!」

――きちんと肌を守るために、日焼け止めを正しく使うコツがあれば教えてください。

坪内:日焼け止めに表記されているSPFというのは紫外線B波に対する防止効果を示す数値ですが、ある一定の量を塗布した際の数値なので、塗る量が少ないとその効果を十分に発揮できません。でも、実際にはごく少量しか塗っていない方が多いので短時間しか効かないことになります。量が少なくてもこまめに塗り直してもらえればいいのですが、「一回塗ればOK」と考える人も少なくないですよね。

倉田:塗る量が少ない方は本当にたくさんいらっしゃいますよね。日焼け止めの効果を発揮させるためには、指先でごく薄く塗るのではなく、たっぷりの量を指のはらにとり、面で伸ばして塗るのがベスト。顔の頬骨の上あたりは一番紫外線が当たりやすい部位なので、特に紫外線の強そうな日は重ね塗りするぐらいがいいと思います。また、屋外でスポーツをする際は腕や脚を出しますよね。そんなときは、マヨネーズを絞るようにたっぷり日焼け止めを出して、肌を覆うようにしっかりムラなく塗るといいですよ。

ちなみに、日中メイクの上から重ね塗りする際はUVパウダーが手軽でおすすめです。持ち歩いてこまめに重ね塗りしやすいですよ。

――日焼け止めの量について、たしかに普段からたっぷり塗っている人はあまり多くないように思いますが、なぜだと思いますか?

倉田:なんとなく日焼け止めって肌にあまりよくなさそうと思っていたり、もったいなくてたっぷり塗ることを躊躇してしまったりする傾向があるのではないでしょうか。ところで……、昨年余った日焼け止めを今年も使っているという方、たまにいらっしゃいませんか?

坪内:いらっしゃいますね。変質してしまっているので使用は控えていただきたいです。

倉田:一度開封すると中身の酸化が進みますので、1年も経てば酸化物質を肌に塗っているようなものです。開封したら1シーズンで使い切るくらいのペースが、じつは量的にも品質的にもいいですよね。

――日焼け止めは肌荒れをしそう、と思っている方もなかにはいるかもしれません。

坪内:昔はそういうこともありましたが、いまの日焼け止めはとても品質がよくなっているので、私のクリニックではそういったトラブルでの受診は少ないですね。

ただ、日焼け止めの落とし残しが肌荒れの原因になっていることはあるので、きちんとクレンジングをして落とすことが大切です。また、年代に応じて化粧品を見直すことも重要です。60代の方が若いころからずっと使い続けているクレンジング料や洗顔料で一生懸命スキンケアをしようとしても、いまの自分の肌に合っていない可能性もあります。そうすると肌トラブルにつながるのですが、自覚がないので「私は敏感肌だ」と思い込んでいる方もいらっしゃいます。

とはいえ、どうしても肌が敏感だったり、日焼け止め自体に不安を覚える方には、肌への負担が少ない、洗顔料だけで落ちる日焼け止めをおすすめしたりしています。

倉田:初めて覚えたスキンケアやメイク方法を、いくつになっても続けてしまう傾向はありますよね。昔の常識がいまの非常識になっていることもけっこうあるので、意識的に新しい情報を取り入れて、新しいものを拒まずに試してみるというのもいいと思います。

――そのほか、「日焼け」という面で気をつけるべきことはありますか?

坪内:もともと色白の方は、日焼けしても肌が赤くなるだけと思ってきちんと紫外線対策をしない方もいらっしゃるんですが、じつは一番危険なんです。メラニンがもともと肌にあって紫外線ダメージをブロックできる肌タイプの方と比べると、より紫外線ダメージを受けやすいんですよ。

倉田:紫外線に対する反応は皮膚の色によって異なり、これを「フォトスキンタイプ」といいます。肌の色が白い人はもともとメラニン色素が少なく、肌の色が黒い人はメラニンが多く皮膚に含まれています(※4)。肌の色が白い人ほど光老化を起こしやすく、皮膚癌になりやすい傾向にあります(※5)。日本人の肌のメラニン量は中間で、表のⅡ~Ⅳと幅があります。色白の方ほどきちんと意識するようにしてみてください。

(出典:紫外線 環境保健マニュアル 2020「表2-1 国際的なスキンタイプ」を参考にCINRAにて作成)

※4 紫外線環境保健マニュアル2020(p.20) | 環境省
※5 参考:日本皮膚科学会

ほったらかし=自然、とは限らない。自分の年齢にあった紫外線対策を

――倉田さんは、肌の美しさをキープするために紫外線対策のほかにどんなことに気をつけていますか?

倉田:私は、老化とは「乾燥すること」と「滞ること」だと思っています。保湿においては、水分だけでなく適度な油分もしっかり与えて肌が乾かないようにしています。また、肌だけでなく体の内側にも適度な水分を摂るように意識しています。

滞りについては、年齢とともに新陳代謝や脂肪代謝などさまざまな代謝が滞ってきてしまうので、できるだけお風呂に入って体を温めたり、ヨガやピラティスなど適度な運動を続けたりすることで、血流をめぐらせることを心がけています。

坪内:めぐりを意識することは、とっても大事だと思います。血流が悪くなると美容面だけでなく、筋肉も硬くなるし、肩こりなどの症状も出やすくなってしまいます。

倉田:そうですよね。あとは、やはり酸化を防ぐためにビタミンCはもう長年たっぷり摂っています。

――ビタミンCの効果的な摂り方はありますか?

倉田:厚生労働省は成人の1日の推奨量は100mgを推奨していますが(※6)、これはビタミンCの欠乏による症状や病気を予防するための量です。エイジングケア(年齢に応じたお手入れ)やQOL(クオリティ・オブ・ライフ)を目的とするなら、より多くの量が必要だと考えています。食事から摂取するには難しいので、サプリメントやビタミン剤を活用するのがよいですね。

※6 日本人の食事摂取基準(2020 年版)p.245 | 厚生労働省

坪内:私も同じように考えています。そのため私のクリニックでは、エイジングケア(年齢に応じたお手入れ)目的でいらっしゃるほぼすべての方におすすめしています。抗酸化にはもちろん、骨をつくるのにも大事な栄養素ですから。内服はもちろん、イオン導入で肌から取り入れることもしていますね。

――保湿や日焼け止め、ビタミンCの摂取など、紫外線ケアは思い立った日に着手するべきですね。

坪内:そうですね。先ほどもお話ししましたが、「日焼け止めを使っていない」という方はいまだに多いんですね。それで、しみなどに悩んでいたりして。今日のお話から、「日焼け止めをちゃんと使ってみよう」という方が増えたらいいですね。

倉田:自然志向で「肌を過保護にしたくない」とおっしゃる方もなかにはいらっしゃいますが、ほったらかし=自然とも限らないじゃないですか。例えば、植物は雑草を抜いたり肥料や水を上げたりお手入れしてこそ元気に育ちますよね。スキンケアも同じだと思うんです。そこの意識をちょっと転換して適切なケアを行うことで、きっとお肌の調子も変わってくるんじゃないでしょうか。

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