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2.挑戦 有効性と安全性の評価、臨床試験など、数々のハードルを超えて製品化へ。「1.誕生」「2.挑戦」のエピソードは2007年当時のものです。

効き目=シミの改善度をどう評価し、実証するか。高いハードルと試行錯誤の日々。

―― 専門家にヒアリングを続ける中で浮き彫りになった、さらに大きな課題とは?

森本: どうやって肌のシミを測るのか、シミの評価法を探す必要がありました。ちょうどそのころ、当時徳島大学医学部皮膚科助教授の滝脇弘嗣先生のセミナーに参加する機会があり、そこで教えていただいたのが、日本色彩研究所が出している、ファッション系の色彩を識別・分類するためのカラースケールでした。
輪竹: それをシミの評価に使えるよう、肌色といわれる色の範囲でどこまで色の違いを判別できるのか等、徹底的に検討し、生まれたのが「スキントーン・カラースケール」でした。その後、「スキントーン・カラースケール」は臨床でも活用され、先生方は、患者さんとの対話のツールとしてとても役に立っているといってくださいます。
森本: もう一つ欲しかったものが、シミの画像データの解析装置です。1年近くいろいろな調査を重ねているうちに、当時ある企業が「ロボスキンアナライザー」という機械を開発したという情報をキャッチしました。これを、薬の服用前後のシミの状態を写真で比較する評価系として活用することにしたんです。
輪竹: 「ロボスキンアナライザー」を使って、顔の写真を1週間後、2週間後、4週間後、8週間後に同じ条件で撮影し、プリントアウトを実際に患者さんを診ている先生とは異なる先生方に見ていただいくという、一種のブラインド試験を行いました。このことがトランシーノの有効性の証明に大きく貢献したと考えています。

カラースケール

実証ボランティア募集では多数の応募者が。

―― 次のステップは、実際の患者さんを対象に、トラネキサム酸の効能を立証する臨床試験。これもまた難関だったのですね?

輪竹: 投与期間が8週間と比較的長期間であったため、必要な例数を集めて少しでも早く臨床試験をスタートさせないと、申請時期がどんどんずれ込んでしまいます。そのため、ボランティア集めは急ぐ必要があったのです。当初、肝斑という言葉や病態について、ほとんど知られていなかった中で、女性向けフリーペーパーに治験募集をかける等、いろいろ試行錯誤し、結果的にはボランティアが集まりすぎてお断りするのが大変なほどに……。シミ改善に対する注目度やニーズの高さをあらためて実感しました。

―― 臨床試験が軌道に乗り、良好な経過を示す意見が集まった。とはいえ、まだ最終的な承認を得るまでには、相当な課題があったのでしょうか?

輪竹: 承認のためには膨大な資料も必要になります。安全性や効果、製剤の安定性など多岐にわたります。そしてヒトを対象にした臨床試験のデータなども必要です。
森本: 最終的に厚生労働省に提出した書類は分厚い4冊のファイルでしたが、そこにたどりつくまでには、倉庫いっぱい、数十個のダンボールの山になるほどの資料を積み重ねてきました。

OTC医薬品として初めての肝斑改善薬の認可取得に成功!

―― 最終的に承認を得ることができたポイントは何だと思いますか?

森本: 治りにくいとされる肝斑に高い改善効果を持つ、まさに力のある薬だったからだと思っています。また、OTC医薬品としての承認を得るには、安全性についても非常に厳しい審査がありました。トラネキサム酸はもともとアミノ酸の一種で大きな副作用もなく、臨床試験の結果のほかにも、いろいろな文献や資料を調べてデータを示した結果、最終的なOKが取れたのだと思います。

2007年9月発売時のパッケージ

輪竹: OTC医薬品としては異例の8週間という長い服用期間が認められた例は、経口剤としては、おそらく過去になかったと思います。消費者の方からは「めやすにできてとてもわかりやすい」「ここまではがんばろうという目標を持てる」などの意見をいただいてきました。できてしまったシミへのケアは長期間かかると思われがちですので、8週間という明確なゴール設定をできたことも良かったですね。

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