便秘の対策

便秘

3.便秘になったらどうする?

病院に行くべき症状と、セルフケアできる症状

●病院に行くべき症状
以下のような症状がみられたら、医師の診断を受けましょう。

・突然便秘をするようになった
・便に血や粘液が混ざっている
・便が細くなった
・激しい腹痛や嘔吐、発熱を伴う
・おなかにしこりがある
・重度な便秘で、何をやっても改善しない   など

●セルフケアできる症状
便秘といってもお通じが1週間に1〜2回程度ある場合には、予防のページで紹介したような食生活、排便習慣の改善、運動などを行った上で、緩下剤や整腸剤などを上手に活用して様子をみましょう。

便秘(たまる量)の程度

乳酸菌が腸のはたらきをよくするしくみ

健康な人の腸内には約100兆個もの腸内細菌がバランスよく存在し、「腸内フローラ(細菌叢)」と呼ばれています。腸内細菌は,ビフィズス菌や乳酸菌のような良いはたらきをする「善玉菌」と有害な「悪玉菌」とに大きく分けられます。
ストレスや加齢、脂肪の多い食事のとり過ぎなどで便秘がちな人の腸内は、ウェルシュ菌などの悪玉菌が優勢になっています。
乳酸菌をとることにより、腸内が酸性に傾き、悪玉菌の増殖が抑えられて、腸内環境のバランスがよくなります。

乳酸菌が腸のはたらきをよくするしくみ

くすりの種類と選び方、注意点

便秘治療に使われる下剤は、作用メカニズムによって主に4種類に分けられます。

塩類下剤: 腸管内に水分をよびこむことで腸のぜん動運動を促進

膨潤性下剤: 薬剤自体が腸管内の水分を吸収して膨張し、大腸に刺激を与えてぜん動運動を促進

浸潤性下剤: 便を軟便化させ、排便を促す

刺激性下剤:腸管神経叢に直接作用、ぜん動運動を亢進。けいれん性便秘には使わない

同じ下剤を長期間連用すると、精神的な依存や腸の筋力低下などから、習慣性になったり、効きにくくなったりすることもあります。作用の異なる下剤に変えたり、徐々に減量することが必要です。
防風通聖散、カンゾウなど、漢方や生薬の下剤もあります。

乳酸菌を使った整腸剤は、下剤に比べ、おだやかな効き目で腹痛がない、腸内環境のバランスを整えて便秘・軟便の両方の症状を改善する、などの長所があります。

[便秘治療薬成分の作用と特徴]

くすりの種類 主な成分 作用、特徴
下剤 塩類下剤 硫酸Mg
酸化Mg

塩類が腸管内の浸透圧を高め、水分が腸管内に移動し、便を軟化増大させてぜん動運動を高める。

膨張性下剤 プランタゴ・オバタ種子(食物繊維) 腸管内で水分を吸収してふくらみ、便を軟化。また、便容積を膨大させることで腸管壁を刺激、ぜん動運動を高める。
湿潤性下剤 ジオクチルソジウムスルホサクシネート(DSS) 界面活性作用により、便の表面張力を低下させ、水分を硬い便に浸透させて軟らかくする。
刺激性下剤 センノシド・Ca、センナ
アロエエキス、ダイオウエキス
大腸のアウエルバッハ神経叢を刺激して、ぜん動運動を亢進させる。
ピコスルファートNa 小腸で加水分解されずに大腸に移行し、大腸粘膜を刺激し、ぜん動運動を亢進させる。比較的腹痛などが少ない。
ビサコジル 成分が大腸を直接刺激して腸のぜん動運動を亢進させる。
カサントラノール 腸内細菌により代謝され、代謝物が大腸粘膜を刺激して腸のぜん動運動を亢進させる。
漢方 大黄甘草湯 体力がやや落ちた人にも使いやすく、常習便秘に広く用いる。
防風通聖散 腹部に皮下脂肪が多く、便秘がちな人に用いる。
麻子仁丸 老人や病後の習慣性便秘に用いやすい。
大承気湯 肥満気味で胃腸が丈夫な人に用いる。
生薬 カンゾウ 腸のけいれんを和らげ腹痛を抑える。
ケツメイシ 腸のはたらきを整える。
坐薬 炭酸水素Na
無水リン酸二水素Na
腸内に炭酸ガスを発生させることで大腸を刺激し、排便を促す。直腸性便秘に適している。
浣腸 グリセリン 腸壁を滑りやすくさせ、また腸を刺激して動きを活発にさせる。乱用すると、便意を感じにくくなる可能性があるので注意。
整腸剤 整腸生菌成分 乳酸菌類(ラクボンなどの有胞子性乳酸菌、ラクトミン、ビフィズス菌など)、納豆菌、酪酸菌 腸内環境を整える。腸内で善玉菌を増やし、有害な悪玉菌の増殖を抑え、整腸作用を示す。

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